磁力と距離と異物の取れやすさ
【はじめに】
磁力と吸着力と異物の取れやすさについてを記載しています。
マグネットフィルターなどのマグネットによる異物対策に関わる方向けの内容となっています。
異物が取れやすい、管理の基準にしやすいなどの理由からガウス(G)やテスラ(T)を重視される場合があります。
磁力の値だけでなくお客様の用途をご確認の上、本ページ内容をご留意いただければ幸いです。
【異物の取れやすさに大きく関わるもの】
異物を引き寄よせることができ、吸着した異物がそのまま離れなければ取れやすいことになります。
・マグネットの磁力(ガウスやテスラ)
・マグネットと異物の距離(磁力は距離の二乗に反比例)
実際の生産ラインでは対象ワークや処理量、異物の材質、マグネットの温度なども関係します。
【マグネットの磁力と距離】
バーマグネット 鉄板(灰色部)で磁束を集め、マグネット表面の磁力は高い
⇒微細な異物を接触させ除去に適している
プレートマグネット 磁束を集めていない。マグネット表面の磁力は低いが距離が離れても磁力が高い
⇒距離が離れても異物の除去が可能
上図のイメージ場合
1mm満たない鉄粉を磁極に接近させ吸着させ保持する場合はバーマグネットで良いのですが、
20~30mm離れた場所からネジやホチキスをマグネットに引き寄せる場合はプレートマグネットが良いと言えます。
【さいごに】
極端な例でしたが磁力が低くても異物が除去しやすい場合もあるとご留意いただければ幸いです。
マグネットの磁力や形状選定も大切ですが、対象ワークとマグネットの距離を短く接触する機会を多くすることが近道です。
そのため適切な提案のために様々な項目を伺う場合がございます、ご了承ください。